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私はおじいちゃんに育てられた

私はおじいちゃんに育てられた

父親と母親が別々の自営業をしていたので忙しく

いつもいつもおじいちゃんと一緒で15年間いつもおじいちゃんがいた

私の家にはおじいちゃんが二人居て

偉いおじいちゃんと偉くないおじいちゃんが二人いるのも不思議に思っていた

偉いおじいちゃんは食卓テーブルでみんなとご飯食べるけど

偉くないおじいちゃんは台所の横のテーブルでご飯を食べていた

何に対しても偉いおじいちゃんと偉くないおじいちゃんは区別されていて

いつも不思議に思っていた

小学生の頃

母に「なんで春じいちゃんは下で食べるん?」と聞いた

母が「あんたが生まれた時にお母さんは自分で仕事をしたくてあんたを見ながらは無理だからお母さんの実家の側で行き場がない人がいて知的障害がある人がいてね
あんたの面倒を見る約束でお給料を払い三食と寝る場所を用意し来てもらったん
あんたが小学4年になったら高知に帰って貰おうとおもったんじゃけんど
帰すと言っても兄弟のとこで邪魔者にされて炭小屋で顔を真っ黒にしていた春じいちゃんだから
食べる物ももらえないと思うし
あんたを育ててもらって有りがたかったし
死ぬまで面倒みるつもりなんよ」

聞いた時に普通に受け止めていたけど

歳を重ねるにつれて衝撃でした

春じいちゃんってほんとに春のようなおじいちゃんだった

私がどんなワガママ言っても笑っていて

私が兄に意地悪されたら春じいちゃんは

火がついたように狂ったように命がけみたいに守ってくれた

兄が『父さんに言ったら、お前は飯が食べられんぞ』と言われても一生懸命で

そういう事を言う兄の言葉を思い出しても

どれだけ春じいちゃんが区別されていたのかがわかる

知的障害のレベルは画家の山下清さんの様で

テレビを見る度に春じいちゃんを思い出して

恩返しが出来なかった事を後悔している

春じいちゃんの楽しみは10キロ歩いて年金を貰いに行った時に

帰りにお店に寄り私にお菓子を買うのが一番の幸せだったと母から聞いていた

私はお菓子を見て喜ぶ顔が好きだからと母が言っていた

母が春じいちゃんは家族から虐待されて食べる物がなく

炭焼き小屋で寝ていて『死ねばいいのに』と春じいちゃんの弟の奥さんに火をつけられた話しを聞き

母の実家の側なので

私が生まれた機会に春じいちゃんを迎えいれた

そのお給料は春じいちゃんの弟に渡したと聞いた

春じいちゃんは私が自分の家族なんだと思っていたのかな・・・・

母から私を頼まれて

まっすぐなおじいちゃんだから私を本当の子供みたいに思っていたんだよね

学校行く時は見えなくなる場所まで手を振ってて

帰りなんて寄り道して雨が振ってても傘もささずに待っててくれて

子供の時に“奴隷ゴッコ”なんてしていて

今考えたら酷い事ばかりしていた私

私が15歳の冬

朝おじいちゃんはいない

朝学校行くのにもいない

母が「寒いから寝かしてあげたいけど、おかしいね!あんたが学校行くのにも起きてこないのはおかしい、春じいちゃんの家に行って見て来て」と言われ

私「いやや・・・寒いもん」と学校に行った

馬鹿なわたし

悔やんでも悔やんでも悔やみきれない

学校に着いたら、すぐ「帰るように連絡が入った」

帰ったらおじいちゃんは冷たくなっていて

母が「春じいちゃんね、〇〇〇は起きたか?学校行ったか?と一生懸命言ってたよ」と

泣いて泣いて泣いた

15年ずっと傍にいてくれて私だけを守ってくれて

恩返しが出来ないまま

春じいちゃんは死んじゃった

「ごめんなさい」しか言えなくて

歳を重ねる事にありがたみを感じています

介護の事を昔から思っていたのは

春じいちゃんにできなかった事をしてあげたい気持ちがあり

違う形で恩返しが出来たら春じいちゃんに喜んでもらえそうな気がして

春じいちゃんは目が大きくてクッパさんに似ていて

私の勝手な思い込みだけど

春じいちゃんが私に逢いに来てくれたんだね・・・・って思っています

私の部屋におじいちゃんの仏壇があります

おじいちゃんは2個仏壇があって

私の実家と私の部屋

私の部屋には位牌はなく実家にあります

私は形だけで形見と写真を祀ってます

母が春じいちゃんの親戚に承諾を得てしています

春じいちゃんが亡くなった時にお葬式をして遺骨と位牌とお墓を建てた母

亡くなった次の歳のお盆に高知にお墓参りに行ったら

春じいちゃんの兄は位牌を石塔に袋に入れて括り付けていた

収入がなくなったら邪魔者?なの?

酷いことをして人間ではないと思った

お寺さんに相談して高知から愛媛まで骨を引き取り

家の近くにお墓を建てました

母に感謝です

私は位牌がないのに祀るのはいいのか?とか

いろいろ思ったけど気持ちの問題でおじいちゃんなら私がする事はなんでも許してくれます

これもワガママ

おじいちゃんにお花とお水とお酒とお線香

おじいゃんの写真の顔が毎日違う

私が嬉しい時は笑ってるし

辛い時は悲しそうな顔をしてる

私が夫婦喧嘩した時に小さかった娘と息子がお仏壇のとこで正座して「おじいちゃん助けて」って言ってた娘を思い出します

出来なかった恩返し

私が歳を取っておじいちゃんの傍に行った時

「頑張ったね」って頭を撫でてもらえるように頑張ろう

そして「ワガママばかり言っててごめんなさい」と







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